ならしの動物医療センター

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report 症例報告

耳介にできもの

2019.08.05

身体検査の際、耳の端の場所に、偶発的にドーム状のできものが見つかりました。

針先で採材し細胞をみる検査をさせていただいて、「皮膚組織球腫」と診断しました。

皮膚組織球腫は、犬の皮膚にできる良性の腫瘍です。体の免疫を司る、ランゲルハンス細胞という細胞の反応性増殖であることがわかっています。

若い個体の頭部、耳介、四肢に好発し、典型例は通常数カ月以内に自然消退すると言われています。

場合によっては、内科的な治療や外用が必要なこともあります。また、増大する場合は摘出することもあります。

今回は良性のものでしたが、他の悪性の腫瘍であった場合は、注意が必要になってきます。

定期的な健康診断、身体検査、早期発見、早期治療が大切です。

 

 

 

 

 

 

 

獣医師 深谷