ならしの動物医療センター

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report 症例報告

ストルバイト結晶

2022.03.10

本日の症例報告は、尿石症についてです。
頻尿を繰り返し、膀胱炎を疑う猫ちゃんなのです。
腹部超音波検査にて膀胱内にキラキラと見える沈査所見があり、尿検査を実施しました。
尿検査では、ストルバイト結晶が確認されました。

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このストルバイト結晶は、膀胱結石や腎結石の原因となり得るものです。
一般に猫の結石を分析すると全体の4割程度がこのストルバイトが原因になっております。
ストルバイト結晶は、細菌感染やアルカリ尿、水分摂取量の低下などにより生成されます。

主な治療としては、内科的に水分摂取量を増やしたり、細菌感染が認められた場合は抗生剤、食事療法を行います。
膀胱結石が出来ていた場合は、外科的に摘出することもあります。
結石が出来ると尿道閉塞を起こし、排尿不能になってしまい急性腎不全になることもあります。

排尿に異常を感じたら早めにご来院ください。

獣医師 古田