ならしの動物医療センター

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report 症例報告

膀胱結石

2020.05.25

今回の症例は、11歳のポメラニアンで、6年前から膀胱結石を繰り返している症例です。

 

膀胱結石は、膀胱内で結晶が集まって石状になったもので、大きさは大きいものから小さいものまで様々です。

膀胱結石の種類は沢山ありますが、イヌではストルバイト結石が最も多く、次いでシュウ酸塩結石が多いと言われています。

膀胱結石では、頻尿症状や血尿、排尿時に痛そうに鳴いたり、排尿しづらそうにしたりする症状が出ることもあります。

また、結石の大きさによっては膀胱から尿道に流れた結石が尿道に詰まることで尿が出なくなったりすることがあります。

 

今回この症例は血尿や頻尿、排尿しづらいという症状があり、エコー検査やレントゲン検査を行ったところ、膀胱結石が確認されたため、膀胱を切開して結石の摘出手術を実施し、

結石を4つ摘出しました。


 

 

 

 

 

 

摘出した結石を検査センターで分析したところ、シュウ酸カルシウム結石でした。

その後経過は順調で現在は血尿などの症状は出ていませんが、何度も膀胱結石を繰り返している症例のため今後も引き続き慎重に経過を観察していく予定です。

獣医師 後藤