結膜炎
2017.12.20
本日の症例は、猫の結膜炎についてです。
目ヤニや鼻汁がひどく出てしまい、涙液量が多く、くしゃみがでてしまい、 食欲や元気がなくなってしまった猫ちゃんです。 結膜炎の原因の多くは、上部呼吸器感染症で、慢性経過をたどることもあり、 長期間の治療や再発が見られることもあります。 細菌やウイルス、真菌やクラミジアなどに感染して起こる事が多い症状です。 どんな感染によるものなのかについては、目ヤニや結膜の細胞診、培養検査や遺伝子診断があります。 その中でも多いのが、猫ヘルペスウイルス性結膜炎です。 眼の角膜や涙腺にも感染し、角膜潰瘍(角膜の傷)、黒色の角膜壊死組織の形成や、 涙腺では涙液量が減少して、乾性角結膜炎になる事もあります。 治療は、原因により、抗菌薬、抗ウイルス薬などを使用し、ヘルペスウイルスによる症状の場合、 ストレスなどがかかり、免疫力が低下することにより、発症することもありますので、 予防的に治療するケースもあります。