ならしの動物医療センター

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report 症例報告

汎血球減少症

2020.12.09

今回の症例は、15歳の雑種ネコです。

この症例は健康診断の血液検査で、貧血と血小板の減少が見つかりました。

心エコー、感染症の検査や血液内微生物感染症の検査で異常は無く、腹部エコーでは腎構造異常が認められました。

さらに血液塗抹(血液を薄く伸ばしたもの)から赤血球・白血球・血小板全てが減少する汎血球減少症であることが分かりました。

血球が減少する場合、体内を流れている血液中の血球が破壊・消費される場合と血球が正常に作られない場合があります。

今回は血球の減少の原因の精査として骨髄穿刺をおこないました。

骨髄は骨の中にある柔組織で造血細胞が含まれます。

骨髄穿刺では骨に針を刺して骨髄の細胞を採取することで、血球が正常に作られているのかを検査する検査です。

猫では上腕骨や大腿骨を使って穿刺を行います

 

 

 

 

 

 

 

 

吸引すると骨髄液が抜けます

 

 

 

 

 

 

 

現在採取した骨髄液を検査センターに送付して検査の結果を待っているところです

 

獣医師 後藤