慢性腎臓病①
2021.01.20
今回の症例は、9歳1か月のネコです。
この症例は慢性腎臓病で通院をしています。
慢性腎臓病は慢性的な腎疾患の総称で、腎臓が3か月以上障害を受けているもしくは3か月以上腎臓のろ過機能が50%以下に低下している場合に慢性腎臓病と診断します。
慢性腎臓病は不可逆的な疾患で、治る疾患ではないため治療の目的は進行を遅らせることです。
そのため慢性腎臓病の進行要因を抑制・除去することが重要です。
進行要因にはリン・カルシウム代謝異常、脱水や高血圧、蛋白尿、貧血、体重減少などがあげられます。
今回の症例では、脱水と高リン血症が認められたため、定期的な皮下点滴とリンを吸着するサプリメントを投与しています。
現在、腎臓の大きな悪化はなくリンの値も下がっています。
獣医師 後藤