子宮蓄膿症(猫)
2021.06.17
本日の症例は、猫で子宮蓄膿症を発症した症例です。
数日前からの食欲、元気の低下を認め、御来院されております。
身体検査を実施したところ、陰部からの血液が混じっている排膿を認め、細胞診検査を実施したところ、多数の細菌や炎症細胞、赤血球を認めました。
←陰部から排膿している写真です。
全身精査を実施したところ、黄疸を認め、全身状態はかなり悪い事が分かります。
腹部超音波検査では、子宮の肥厚や子宮内に液体貯留を認め、
以上のことから子宮に膿が溜まってしまっている子宮蓄膿症(開放性の子宮蓄膿症)を診断致しました。
全身麻酔下で、子宮および卵巣の摘出手術を実施致しました。
↓ 摘出した子宮の写真になります。
猫は交尾排卵動物の為、犬に比べ子宮蓄膿症の発生率が低いことが知られておりますが、発生が無いわけではありません。
病気の予防のためにも、早期の避妊手術もご検討ください。
獣医師 田中