ならしの動物医療センター

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report 症例報告

腸の腫瘤 

2021.08.07

今回の症例は12歳8か月のチワワです

腹部エコー検査にて腸に腫瘤が見つかりました。

細胞診検査では評価可能な細胞が採取できなかったため、病理検査を兼ねて腸管の腫瘤のある部位を切除することになりました。

腸の腫瘤のある部分を切除します

切除した後断端を縫合してつなぎます(腸管吻合)

つなぎ合わせた部分から漏れがないか生理食塩水を注入して確認を行います

腸の周囲の膜(腸管膜)も縫合します

 

病理検査の結果は、異所性の粘膜組織でした。

本来できるはずのないところに粘膜ができる組織の異常発生で、そのままにしておくと破れて潰瘍を引き起こしたり、消化器症状を起こす可能性があります。

悪性の腫瘍などではないため、今回の切除により予後は良好と考えられます。

現在術後の経過は良好です。引き続き経過観察を行っていく予定です

獣医師 後藤