ならしの動物医療センター

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report 症例報告

猫の慢性腎臓病

2017.12.21

・よく水を飲んでいて尿の量や回数が増えた
・食欲が鈍く、痩せてきた
・寝てる時間が多くなり、元気がない
・毛ヅヤが悪くなってきた
・吐くことが増えた

おうちのネコちゃんにこのような症状が現れた場合、特に高齢猫では慢性腎臓病を疑います。
この病気は猫で最も多い病気の1つで日常的に診断・治療しています。

腎臓は体の血液をろ過し、尿を生成し不要な老廃物・毒素を体外に排出する役割を担っています。
この機能が何らかの原因により徐々に低下した状態を慢性腎臓病といいます。


慢性腎臓病では、機能を失った部分を健康な部分が補完して働くため、
なかなか猫には症状があらわれません。

その間、確実に、徐々に病気は進行していきます。

また、腎臓組織はは1度壊れると再生しません。
気付くような症状が出る頃にはすでに腎臓機能の75%が失われていると言われています。


診断は血液検査・画像検査・尿検査・尿たんぱく検査などで診断します。
早ければ早いほど腎臓の寿命=その子の寿命が延び、元気な状態で長く過ごすことが可能です。
特にネコちゃんの場合は食餌療法や投薬、補液やサプリメントで数年以上の長期にわたって
管理することも可能です。


上記の症状が疑われるネコちゃんはお早目にご相談ください。