ならしの動物医療センター

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report 症例報告

会陰ヘルニア

2017.12.22

本日の症例はおしりの横が膨らみ、便が出しにくいわんちゃんです。
レントゲン検査やエコー図検査にて、会陰ヘルニアと診断しました。

会陰ヘルニアは、肛門の周りの筋肉が弱くなり、その筋肉の間から膀胱や腸が出てしまうことによって
便や尿が出しにくくなる病気ですが、重症の場合は全く出なくなり、命に関わる場合もあります。


原因は男性ホルモンが関与していると考えられているので、去勢手術によって予防できる病気の一つです。

治療法は外科的手術ですが、その前にCT検査を行い、腫瘍などが隠れていないか確認しました。


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外科的手術は肛門の横から皮膚を開いて、飛び出てしまった臓器を元に戻し、
筋肉を縫い合わせて穴を塞ぐ手術を行います。


筋肉が弱くなりすぎて再発するケースもあると言われているため、注意が必要です。

今回のわんちゃんは会陰ヘルニアの手術と同時に去勢手術も行っています。
手術は無事に終わったので、傷がしっかりつながり、便が出るまでは安静にしてもらいます。