ならしの動物医療センター

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report 症例報告

ケンネルコフ

2017.12.22

本日の症例は、咳が治らない2か月の仔犬ちゃんです。
年齢が若く、なかなか治らない乾いた咳の症状ということで、
ケンネルコフという感染症を疑いました。


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レントゲン検査では気管支がやや目立って見えます。
その他咳を起こすような所見は認められず、血液検査では炎症を示すCRPという値が高値でした。


ケンネルコフは呼吸器の感染症で、感染力が強いと言われています。
症状は、軽症だと軽い咳のみの場合もありますが、重症だと肺炎をおこして命に関わる場合もあります。


病原体はいくつか存在し、ワクチンで予防できるものとできないものがありますが、
ワクチンを接種していると発症しても重症化が防げると言われています。


ケンネルコフは確定診断が難しく、臨床症状や飼育環境などに基づいて診断されます。
今回は抗生剤、気管支を広げるお薬、咳を鎮めるお薬を使って経過を見ていく予定です。