貯留液
2025.03.03
病院で行う検査には様々なものがあります。
今回は貯留液の検査です。
元々胸の中、お腹の中、心臓の周り、関節の中などには臓器が滑らかに動くように少量の液体が存在します。
これらの液体が多量に貯まっているときは抜き取って検査を行います。
色
赤、黄、白、褐色などがあり混ざりあった色合いの事もあります。
また濃い淡いがあり、透明度も記録します。
遠心分離器にかけて細胞成分などを沈め上清(上澄み)の色も記録します。
比重・蛋白量
上清で屈折計を用いて測定します。
粘稠性
粘り気のあるなしを記録します。
細胞数
自動血球計算装置を用いて計測します。
赤血球数、有核細胞数(顆粒球、無顆粒球)を計測してくれます。
細胞診
遠心分離前の直接塗抹標本と遠心後の沈渣塗抹標本を作製し鏡検します。
専門医に診断を依頼することもあります。
細菌培養
感染が疑われる時は細菌培養・薬剤感受性試験をおこないます。
菌がいるのかいないのか、どんな菌がいるのか、どの薬が効くのかを調べます。
クレアチニン、ビリルビン、中性脂肪、コレステロールの測定をする時もあります。
検査結果から漏出液、変性漏出液、滲出液に分類されます。
血液検査、レントゲン検査、超音波検査などと総合的に原因が追究され治療に結び付けます。
獣医師 高橋