ならしの動物医療センター

ならしの動物医療センター

report 症例報告

おすネコの尿道閉塞

2017.12.08

寒くなると増える疾患です。
飲水量が減少し尿が濃縮され結石が出来易くなります。

「かぜを引いて2日ぐらい食欲がない」と来院されました。
 体温が35.9℃に低下しています。猫の平熱は38℃ぐらいです。

身体検査で膀胱の腫大が触診され尿道閉塞が疑われましたので、
超音波検査で確認します。



膀胱の腫大、尿道の拡張、腎臓の腫大、腎盂の拡張が確認されます。
尿道閉塞です。

尿道カテーテル挿入による閉塞の解除、血液検査、尿検査を行います。

血液検査で、
 尿素窒素140以上(正常値上限32.8)、クレアチニン19.8(正常値上限1.8)、
 リン15以上(正常値上限6.0)、カリウム8.7(正常値上限4.6)
 急性腎不全、かなり悪いです。

尿道カテーテルを挿入しての尿検査です。
 すごい血尿です。



夜には体温も38.9℃に上昇し、カリウムも3.8まで低下しました。

数日の入院治療を行い、結石、急性腎不全の治療を行います。