ならしの動物医療センター

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report 症例報告

マイボーム腺腫

2019.10.06

今回の症例は、中齢のわんちゃんで、眼にできものができたとの主訴で来院されました。

眼をしょぼしょぼさせ、涙液量が多く、気にしているとの稟告もありました。

見てみると、右眼の眼瞼(まぶた)に腫瘤があり、気にしている様子でした。

 

 

 

 

 

眼瞼に腫瘤が出来てしまい、この腫瘤が眼表面の角膜に慢性的に刺激を与え、角膜表面に傷が付いていました。

角膜障害に対し、点眼治療を行ったところ、改善傾向は認められましたが、腫瘤を切除しないとすぐに角膜に傷が付いてしまう状態でした。

飼い主様とご相談し、全身麻酔下で眼瞼腫瘤を切除いたしました。

病理検査結果は、マイボーム腺腫と診断。

眼瞼腫瘤のうち、約40%で認められる、良性の腫瘤です。

今回の症例のように腫瘤自体は良性病変でも、腫瘤があることにより、角膜障害や霰粒腫などの合併症を引き起こす可能性もあります。

獣医師 田中