下顎吻側切除術
2022.06.30
本日の症例は、全身麻酔下で歯石除去を実施した際、下顎の口唇と歯肉の間の所に小さな腫瘤を認めた為切除生検を実施した症例です。
切除した歯肉腫瘤は黒い色素の沈着した腫瘤比較的小さな腫瘤で、病理検査に提出すると悪性黒色腫と診断がつきました。
見た目は平滑で根本がくびれている腫瘤でした。
切除した際に悪性黒色腫の場合、根元にがん細胞が残存している可能性がある為、早いとすぐに再発する事があります。
この症例は、腹腔内臓器に転移をしていた為、悪性黒色腫を認めた下顎の吻側を下顎骨ごと切除し、術後抗癌剤を開始しております。
手術は下顎骨を露出させ切除、残存している皮膚や組織を縫合しました。
下顎骨を切除している写真です。
術後、下顎の縫合も破綻などなく、経過良好です。
現在も食事を食べるのも問題なく、流延などもなく一般状態も良好で、抗癌剤治療を行っております。
獣医師 田中