ならしの動物医療センター

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report 症例報告

尿管結石

2020.02.19

今回の症例は、3歳の猫(アメリカンショートヘア)です。

最初の症状は、頻尿の症状はなく、食欲元気は問題ありませんでしたが、血尿症状を呈し、検査を行いました。

見た目の血尿もあり、尿検査でも潜血陽性で、血尿の精査のため、腹部超音波検査を実施致しました。

膀胱は粘膜も異常なく、膀胱結石も見当たりませんでしたが、腎臓に結石を確認し、両腎ともにやや腎盂の拡張を認め、左右尿管に結石を確認しました。

血液検査を実施したところ、腎臓の数値は異常なく、まずは内科的に尿管を広げるような内服薬および結石溶解食を開始しました。

その後、経過観察を行っていたところ、食欲や元気などの一般状態が悪くなったため検査を実施したところ、腎盂の拡張、尿管の拡張に悪化を認め、

血液検査でも腎臓の数値の悪化を認めました。

入院治療を開始し、内科治療で状態は改善しましたが、片側腎臓の腎盂、尿管の拡張は続いていた為、CT検査、造影検査を実施致しました。

その後、飼い主様と今後のご相談をさせて頂き、尿管結石の手術を行うことになりました。

手術を実施し、尿管の結石を確認。尿管を切開し、直接結石を摘出致しました。

 

 

 

 

 

その後、入院治療を続けており、状態は良好です。

獣医師 田中