尿管結石
2021.06.15
わんちゃん・ねこちゃんともに食生活の変化や高齢化するにつれて近年尿路結石も増えています。
尿路結石症は、尿中に含まれる種々のなミネラル成分が結晶化し、腎臓・尿管・膀胱・尿道などの泌尿器で結石となり、さまざまな症状を引き起こす病気です。
腎臓に発生した場合は腎臓の細胞や機能を障害しますし、尿管中の結石が尿管を閉塞した場合は水腎症・腎不全に繋がります。
また、膀胱結石は頻尿や血尿などの膀胱炎症状を、尿道結石は排尿障害による急性腎不全などを引き起こし、時に致命的となる事もあります。
今回は片側の尿路結石とそれに伴う尿管拡張、細菌性膀胱炎による上行性の腎盂腎炎を呈した症例です。
抗生剤や点滴などによる治療により一般状態は改善しましたが、尿管結石が残存していた為、CT検査や排泄性尿路造影、超音波検査などを駆使し、
腎臓の機能を少しでも温存するため、開腹下での尿管結石摘出術を実施しました。
獣医師 古田