本日の症例は拘束型心筋症を疑うネコちゃんです。
拘束型心筋症は小動物ではネコのみ報告されており、比較的まれな病気です。
心臓が血を送り出す力には問題がないのですが、
心臓の内側を覆っている心内膜と呼ばれる膜に障害が起きて、心臓が広がりづらくなってしまいます。


その結果として心臓に十分な血液が流入されず鬱滞し、肺や胸の中に水が染み出してきてしまいます。





このネコちゃんは呼吸が速くとても苦しそうでした。
レントゲン検査では心臓の構造が見えにくく、胸の中に水が溜まっていると思われます。

現在、胸の水を抜き、血の巡りを良くする薬を投与して、酸素室に入っています。
呼吸状態は落ち着いていますが、他の病気も患っている疑いがあり、精査を進めています。