ならしの動物医療センター

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report 症例報告

椎間板ヘルニアとケージレスト

2017.12.08

椎間板ヘルニアはご存じのとおり飛び出した椎間板(背骨と背骨の間のクッション)が脊髄を
圧迫することにより、軽い痛みから重度の麻痺までを起こす病気です。


 実は病院にいらっしゃるわんちゃんで椎間板ヘルニアを疑う腰痛の子は大勢いらっしゃいます。
 現在入院しているわんちゃんも別の病気でCT検査をしたら発覚致しました



丸い緑の範囲を拡大・・・



下から石灰化した椎間板物質が脊髄を重度に圧迫しています。

元々の病気は良化したものの現在は椎間板ヘルニアの治療を行っております。

軽度であればケージの中での絶対安静(ケージレストといいます)とお薬でよくなりますが、
重度だと下半身不随・排尿排便不可など重い障害がでます。
麻痺が強いと手術の必要性もでてきます。

この「ケージレスト」が重要でケージレストが出来ていると良化することも多いですが、
うまく安静に出来てないと悪化、ひどい麻痺が出る場合もあります。
現在は入院治療にて絶対安静中です。


よくみられる椎間板ヘルニアの症状は「震えて動かない」 「抱き上げようとしたらキャンと鳴いた」
「歩き方がおかしい」等様々です。
同じような症状を出した時は背骨の炎症・腫瘍・骨折や筋炎なども可能性はありますので、
検査が必要になります。

軽傷の場合も多いですが注意の必要な病気、怪しい時は直ぐにご来院ください。