ならしの動物医療センター

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report 症例報告

検査結果

2017.12.22

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先日、検査をした肛門の皮膚にできた痼りの検査結果(細胞診)が返ってきました。


診断
肛門周囲腺由来の腫瘍


高齢になった未去勢のオス犬に好発する腫瘍です。
多くは良性腫瘍(肛門周囲腺腫)ですが悪性腫瘍(肛門周囲腺癌)の事もあります。


切除して病理検査によって良性・悪性の鑑別が必要です。
同時に良性腫瘍の再発防止のために去勢手術をする事が望ましいです。


但し、肛門の機能を損なう手術になりそうな時は
去勢手術のみをして経過を観察する事があります。
良性の場合は去勢手術で95%の症例で腫瘍の退縮がみられます。


今回のワンちゃんの場合は
・肛門の皮膚にポリープ状に出来ていて比較的切除が容易
・表面が炎症を起こし出血していて生活の質(QOL)を落としている
・血液検査、レントゲン/超音波検査から麻酔に十分耐えられる
以上の観点より腫瘤の切除を行う事になりました。