ならしの動物医療センター

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report 症例報告

歯肉炎

2021.03.12

今回の症例は、11歳のシェットランドシープドッグです。

トリミングの身体チェックで歯石の付着が確認されたため、歯周病の検査キットを用いて検査を行いました。

歯石の75%は細菌で構成されているため、歯石が付着する事で口が臭くなります。また歯石の付着した歯で食事をすることによって食べ物と一緒に体内に細菌が入り心臓病や慢性的な下痢や嘔吐の原因になることがあります。

また、歯石の付着を放置しておくと歯肉に感染や炎症が起こり、歯肉炎や歯周病を引き起こします。歯周病が重度になると顎の骨が溶けて鼻と口が通じてしまったり、顎の骨折に繋がることもあります。そのため早期の歯石除去が大切です。

軽度に歯石が付着しています

 

 

 

 

 

 

歯の表面をこすって検査を行います

 

 

 

 

 

 

今回検査の結果は歯肉炎でした。

歯肉の炎症で、治療により改善させることが出来ます。

この症例は心臓病があり歯石除去のために麻酔をかけることが負担になる可能性があったため、自宅での歯みがきなどのデンタルケアを実践していただくことをお伝えしました。

 

歯周病の検査は動物に負担をかけずに行える検査のため、口臭が気になる、歯が汚くなってきた気がするという時は一度検査を受けて歯の状態を確認してみることをおすすめします。

 

獣医師 後藤