歯肉腫瘤
2023.06.28
本日の症例は、身体検査で歯肉に腫瘤がみつかった症例です。
一般状態は問題なく、食欲元気も問題ありませんでしたが、中齢で口臭がひどく歯周炎も起きていた為、歯石除去も検討していたので、全身麻酔下で歯石除去と同時に歯肉腫瘤の切除生検を行うことになりました。
歯肉の腫瘤では悪性腫瘤もあり、悪性黒色腫や扁平上皮癌、繊維肉腫などがあげられます。
悪性黒色腫に関しては、名前の通り一般的には黒色腫瘤ではありますが、中には乏色素性悪性黒色腫と呼ばれる黒色の腫瘤ではなく通常の歯肉の色での悪性黒色腫もあります。
術前検査も異常なかった為、麻酔下で歯石除去と腫瘤の切除生検を実施しました。
歯肉の腫瘤がこちらの写真です。
病理検査を実施し、歯肉の過形成と診断されました。
歯肉の過形成は、歯石が付着していることにより歯周炎が起こり、口内衛生が悪くなることからも発生します。
良性の腫瘤ではありますが、日々歯磨き含め口腔ケアをして頂き、難しい場合は歯石除去もご検討ください。
獣医師 田中