ならしの動物医療センター

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report 症例報告

潜在精巣(鼠径部)

2020.12.18

本日の症例は、潜在精巣についてです。

通常、精巣は左右に一つずつ、陰嚢内にあります。オスの胎児の時の発育過程では、精巣は胎児の腹腔内にありますが、

正常なものは、生まれてから陰嚢内に下降し、収まる。しかし、中には生後6カ月しても両方、もしくは片方の精巣が陰嚢内に下降しないものがあります。

潜在精巣は、遺伝的疾患である為、基本的には、交配には使わない。

潜在精巣の精巣腫瘍発生率は、下降している精巣の3~14倍と言われているので、予防的に去勢手術を行う。

今回の症例も、左側のの精巣が下降しておらず、触診上、超音波検査で鼠径部に確認。

そのまま、去勢手術を行いました。


 

 

 

 

鼠径部から、精巣を動かし、傷口は1カ所で左右の精巣を摘出しました。

りょう動物病院 田中