犬の皮膚組織球腫
2021.03.16
皮膚にしこりができたワンちゃんが来院です。
気が付いたら出来ていたそうです。
直径9mmの赤いドーム状の病変が皮膚に出来ていました。
外観からは皮膚組織球腫が疑われます。
皮膚組織球腫の発生率は若い犬で高く見られます。
通常、単発で成長が早いことが多いです。
脱毛し赤いドーム状あるいはラズベリー様と表現される形態をとります。
頭部や手足に出来ることが多いとされています。
実際の診察では高齢のワンちゃんや、体幹に発生しているケースも珍しくはありません。
似たような外観をとる皮膚に出来る悪性腫瘍もあります。
診断は針を刺しての細胞診です。
追記
細胞診の結果は皮膚組織球腫と回答がありました。
この腫瘍は良性腫瘍です。
数カ月以内に自然退縮する事が多いですが
退縮が見られない場合や、大きくなる場合は外科的に切除し病理組織検査をおこないます。
獣医師 高橋