ならしの動物医療センター

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report 症例報告

犬の肥満細胞腫

2017.12.20

本日の症例報告は、犬の肥満細胞腫に関してです。
肥満細胞腫は、犬の皮膚腫瘍中20%を占めて最も多く、犬の悪性腫瘍の中でも多いものです。
発症の平均年齢は8~9歳ですが、若い犬でも認められることもあります。

ほとんどが皮膚に発生し、まれに口腔や鼻腔および消化器粘膜から発生することがあります。
この腫瘍細胞からヒスタミンやヘパリンと呼ばれるものが分泌され、過剰にその腫瘍を触診すると、
肥満細胞の脱顆粒という現象が起こり、局所周辺の紅斑、膨疹が見られることがあり、
これをダリエー徴候と言います。


ひどくなると、他には、胃や十二指腸潰瘍などが起こり、
消化管内出血、嘔吐、食欲不振、腹痛などがみられる。


予後や腫瘍の挙動などは、肥満細胞腫のグレードに大きくかかわってきます。
今回、針を刺し、腫瘍の細胞をとり肥満細胞腫と診断が出たのですが、
詳しい事に関しては、腫瘍を切除し、病理学的組織検査を行い、判断します。


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