皮膚炎のお話
2017.12.13
皮膚炎のお話
日頃様々な病気の患者様がいらっしゃいますが、その中でも特に多い病気があります。 皮膚炎です。この時期こそ少なくなってきていますが、春から夏にかけて暖かくなると 皮膚炎の患者さんが増えます。 皮膚炎も様々な原因があります。 細菌性、真菌性、マラセチア性、アレルギー性、アトピー性、ノミダニ・・・など 今日はその中でも細菌性の皮膚炎に関して書いてみます。 俗に、「膿皮症」といってブドウ球菌などの細菌が皮膚に感染することによって発症します。 細菌の感染は、不衛生な環境、擦り傷や噛み傷、老化、栄養不良などにより、 通常は皮膚が持っている細菌の侵入を抑える力が失われることによっておこります。 また、アレルギー性皮膚炎やニキビダニ症など、他の病気が引き金となって、 二次的に発症することもあります。 また、皮膚に合わない成分のシャンプーの使用、過度のシャンプーなどが原因になることもあります。 細菌感染の深さや程度、細菌の種類などによって、浅在性、表在性、皺壁性、深在性に分かれ、 それぞれ症状が異なります。 おもな症状として、発赤や脱毛、発疹(ブツブツ)、膿疱、かさぶたが見られます。 また、細菌の感染が深部に及んだ場合には、腫れや痛み、発熱が見られることがあります。 膿皮症は、顔や腋、股や指の間などによく現れます。 外見はこんな様子です。 自然治癒する場合もありますが、多くの場合は原因である細菌に合わせた抗生物質の投与、 薬用シャンプーによる洗浄が基本となります。 ほかの病気が原因となっている場合、その治療が必要となります。 また、抗生物質の効果が中々現れない場合は培養検査・感受性試験などを組むこともあります。 春になると特に要注意です。こんな皮膚がみられたら早目にご受診ください。