ならしの動物医療センター

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report 症例報告

皮膚糸状菌症

2017.12.20

本日は皮膚糸状菌症についてご紹介します。
皮膚糸状菌症は皮膚にカビが生える病気です。
一般的に身体は皮膚のバリヤーで守られていますので、おいそれと感染症は侵入してきません。
しかし、免疫の弱っている幼弱動物や、湿気のために皮膚が弱っていると
皮膚糸状菌が侵入しやすくなり、感染します。

イヌやネコからは犬小胞子菌、ウサギやモルモットなどのげっ歯類からは
毛そう白癬菌が感染し問題となっています。

症状としては、無症状、円形脱毛、かゆみ等を伴ったりします。
治療法としては抗真菌薬の内服を使用したり、抗真菌薬が含まれたシャンプー療法をしたり、
環境を整えたりなどがあります。

また、この皮膚糸状菌症は抱く機会の多い子供や女性の皮膚に感染することがあります。
腕や首周りなどは直接接触する場所なので、皮膚病変が見られやすいです。
ヒトの皮膚に皮膚糸状菌の胞子が付くと、皮膚の浅い部分で増えていき、
丸い赤みや水ぶくれができますので飼われている動物に疑わしい症状が出たら、注意が必要です。 


下記は皮膚糸状菌症に罹患した動物の皮膚と顕微鏡で見た皮膚糸状菌症の大分生子です

皮膚

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