ならしの動物医療センター

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report 症例報告

皮膚糸状菌症 ①

2021.03.19

今回の症例は皮膚糸状菌症の4ヵ月のイングリッシュトイテリアです。

脱毛とかゆみを主訴にご来院されました。

皮膚糸状菌症は糸状菌と呼ばれる真菌が原因の伝染性感染症で、1歳未満で発症する事が多く、脱毛や裂毛が症状として見られます。

一般的に痒みはないかほぼ軽度であることが多く強いかゆみを伴うことは稀です。

円形脱毛と痂皮が見られます

 

 

 

 

 

 

ウッド灯で病変部に光を照射したところ脱毛部位の発色が認められました。

皮膚糸状菌の特定の種類はウッド灯と呼ばれるランプの光に反応して明るいアップルグリーンまたは青緑色に発色します。

 

 

また、発色した脱毛部位に残った毛を培養して検査したところ、菌糸と大分生子という糸状菌の菌体が認められました。

菌糸と大分生子が認められました

 

 

 

 

 

 

この症例は症状と検査の結果から皮膚糸状菌症と診断し、抗真菌薬での内服治療を行っています。

 

獣医師 後藤