肛門周囲腺腫
2017.12.08
今回、肛門周囲腺腫の症例についてです。 以前、4年前に肛門周囲部に腫瘤を確認し、摘出した11歳のミニチュアダックスの女の子です。 その際、摘出し、病理組織検査を行い、良性の肛門周囲腺腫と診断されました。 肛門周囲腺腫というのは、一般的には良性の腫瘍になります。未去勢の雄犬の場合、 併せて去勢手術をしております。理由としては、この肛門周囲腺腫はアンドロゲンという ホルモンが腫瘍の発生に関係しているからです。 ですが、この腫瘍は雌犬でも発生します。 良性の腫瘍ですが、肛門の近くにできものが出来ますので、 大きくなると排便困難になってしまったりします。 今回、この子は摘出後良好だったのですが、違う場所に新しく1年前に出来てしまい、 徐々に大きくなってしまいました。 飼い主様とご相談して、今回摘出し、病理検査に送ることになりました。
肛門の左脇に腫瘤が確認できます。
腫瘤を摘出しています。
無事に摘出し、縫合し、手術は終了になります。 手術痕は、肛門近くになるので、術後のケアも大事になります。 傷口が汚れて化膿しないように、腹部の手術や去勢・避妊手術の術後より傷口の消毒やケアが、 こまめに必要になってきます。 只今、病理組織検査待ちになっております。