肺腺癌
2024.02.29
今回の症例は、以前から軽度咳の症状はありましたが悪化はなく、他の一般状態は良好、咳に対して内服で治療していた症例です。
今月の初めに消化器症状を呈し、全身精査を行うことになり以前からの咳に対し胸部レントゲン検査も実施致しました。
胸部レントゲン検査で右肺の後葉という部位に不透過亢進像を認め、超音波検査で確認すると実質様病変を確認。後日FNA検査を実施致しました。
FNA検査では、急性化膿性炎症を伴う分化型肺腺癌の可能性。
その後手術をするにあたりCT検査を実施し、病変部は右肺後葉に限局し肺葉切除可能と判断。他に転移を疑う所見やリンパ節の腫大などは認められなかったため、御家族の方とご相談し、病変部の右肺後葉切除手術を実施することになりました。
手術で右肺後葉および副葉の摘出を実施致しました。
術後の経過は良好だったため、問題なく退院致しました。
獣医師 田中