胸腺腫
2023.12.21
本日の症例は、今年の夏ごろに咳を主訴で来院されたわんちゃんです。
咳の原因精査の為、レントゲン検査を実施し、前縦隔部に軟部組織陰影を確認。
胸腺腫やリンパ腫、異所性甲状腺癌などの可能性がありましたが、超音波検査では腫瘤病変は肺で囲まれ確認できず。
CT検査を実施し、FNA検査はできませんでしたが、画像所見から他の腫瘍は除外はできませんが、胸腺腫の可能性が一番高いと判断。
その後定期的にレントゲン検査を実施し、経過を見ていきましたが、明らかな増大は認められませんでしたが、飼い主様とご相談の上、リスクをご理解頂いた上で摘出手術を実施致しました。
手術の写真です。
胸骨正中切開でアプローチをしていきました。
胸腔内に腫瘤を確認し、摘出していきます。
摘出した腫瘤です。
病理検査で胸腺腫と診断されました。術後の経過は良好で、無事に退院致しました。
獣医師 田中