ならしの動物医療センター

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report 症例報告

脾臓の腫瘍(骨髄脂肪腫)

2017.12.08

脾臓はお腹の中にある臓器で、血液の貯蔵、免疫等の仕事をしています。

脾臓が腫れている場合、原因の3分の2は腫瘍で、そのうちの3分の2は悪性というデータがあります。

まずはエコーを見ながら細い針をお腹の中の脾臓に刺して細胞の検査を行います。
針を刺す前に出血のリスクがないかの検査を行います。
検査の結果今回は、骨髄脂肪腫の疑いです。

次に手術に向けて全身をくまなく見て転移がないかのチェックです。
血液検査、レントゲン検査、CT検査、心臓の超音波検査を行いました。
脾臓腫瘍で多い血管肉腫は心臓に転移しやすいので、心臓の超音波検査も必須です。

今回は脾臓以外に問題はありませんでしたので、脾臓の全摘出手術を行いました。
脾臓の腫れは腫瘍でなくても破裂のリスクがありますので、リンパ腫以外は摘出手術を行います。

詳細は病理検査待ちです。
(病理検査がでました。術前検査での仮診断どおり骨髄脂肪腫でした。)