腹水とは
2017.12.21
腹水 (ふくすい) は、医学的な症状、病態で、腹腔内に異常に多量の液体が 貯留した状態ないしはその液体をいいます。 腹腔内には正常な状態でもごく少量の液体がありえますが、 ・血漿蛋白(おもにアルブミン)の減少による膠質浸透圧(血液のトロトロ具合)の低下 ・門脈圧亢進 ・腹膜炎、悪性腫瘍の腹膜播種、腫瘍の破裂 ・胆嚢などの内臓破裂・出血 ・腸管穿孔 ・右心不全やフィラリアなどの心疾患 ・猫であれば猫伝染性腹膜炎(FIP) ・ネフローゼなどの腎疾患 など といった様々な原因により、多量の漏出液や滲出液が見られるようになります。 腹腔内に大量に液体が溜まると、呼吸の邪魔になったり、胃などを圧迫して食欲を低下させたり、 膿などが溜まっていれば多臓器不全などの二次的な異常を引き起こします。 お腹がタプタプ・ポッコリしている場合は腹水がないかを確認し、 液体が溜まっている場合はその液体を分析することでおおよその方向性を突き止めることができます。