ならしの動物医療センター

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report 症例報告

膀胱結石

2021.06.18

前回の尿管結石に続いて、今回は膀胱結石の症例です。

膀胱結石は膀胱に結石を生じた状態を言います。腎臓~尿管で生成された結石が膀胱内に落ちてくる場合もあれば、

膀胱内で結石が出来上がる場合があります。

膀胱炎に関連して発生するストルバイト結晶と、年齢・食生活や体質に関連して発生するシュウ酸カルシウム結石がその多くを占めます。

 

膀胱内に結石が持続的に存在する場合、膀胱の粘膜を刺激して頻尿や血尿を呈したり、尿道内に進んで尿道閉塞を起こし

排尿困難となる場合があります。完全閉塞している場合は排尿不可となり、最終的には腎不全を起こし死に至ります。

尿道内で閉塞するケースは尿道が細く長いオスのワンちゃん・ネコちゃんに起こる場合が多く見られます。

今回の症例は数年前から膀胱結石が徐々に悪化し、血尿・頻尿で来院され、多量の膀胱結石を摘出した症例です。


 

 

 

 

頻尿や血尿が見られ、「あれ?膀胱炎かな?」と感じた場合は結石の可能性もあるので、是非御来院ください。

獣医師 古田