ならしの動物医療センター

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report 症例報告

膿疱

2017.12.20

膿疱は皮膚の原発疹の1つです

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原発疹とは健康な皮膚に最初にできる病変の事をいいます。
時に原発疹は一時的に現れて続発疹に変化してしまう事もあります。

膿疱は出来た場所(毛穴か否か)と感染の有無で分けられます。

毛包炎は主に感染性で
細菌感染(表在性膿皮症)と寄生虫感染(ニキビダニ症)などがあります。

非毛包性炎症としては
細菌感染の膿痂疹(子犬によく出来ます)と
非感染性の天疱瘡、接触皮膚炎、薬疹、無菌性好酸球性膿疱症、角質下膿疱性皮膚症などがあります。

診断は膿疱を針で刺し、内容物で標本を作って観察します。
すでに破れてしまった膿疱は2次的に感染が起きているため診断には使えません。

このワンちゃんの膿疱からは球菌と白血球が検出されたので
感受性試験を行い抗生物質での治療となりました。