ならしの動物医療センター

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report 症例報告

臍ヘルニア

2020.06.19

本日は臍ヘルニアの症例です。

「お腹がぽっこりしている」という主訴で来院されました。

臍ヘルニアとは腹腔内から、何らかの臓器や脂肪などが腹腔外に脱出する状態で、多くは先天性です。

臍ヘルニアには臍の周りにある臍帯輪の内側の腹膜の欠損で起こります。

ヘルニア部分にはお腹の中の脂肪組織が出ている事が多く、腸などの臓器そのものが脱出することはないのであれば、問題を起こすことは比較的少ないです。

しかし穴が大きな臍ヘルニアでは、腸が飛び出たり、嵌頓といって締め付けられることで血流が阻害され、組織が壊死することもありえます。

 

「この症例は小さいころからあったお腹のぽっこりが大きくなった」との事で整復手術を行いました。

 

 

 

 

 

 

 

実際にみてみると脂肪組織でした。念のため病理検査に提出しましたが、腫瘍性のものは認められなかったため、今回の手術で完治、となります。

獣医師 古田