ならしの動物医療センター

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report 症例報告

血清点眼

2023.01.30

今回は血清点眼について説明致します。

主に重度の角膜潰瘍で使うケースが多いです。

表層性の角膜潰瘍の場合、ヒアルロン酸の点眼薬などで治るケースがほとんどですが、重度の角膜潰瘍や基礎疾患としてドライアイなどがあり、角膜潰瘍の治りが悪くなるようなケースで使われることが多いです。

血清点眼は実際に血清点眼が必要なワンちゃんから採血を行い、無菌的に操作し、血清点眼を作製します。

自分の血清なので副作用はほとんどありませんが、使い始めてから使用期限が短いのと、なくなったら再度採血をしなければなりません。

しかし、血清中には、EGF(細胞増殖因子)やビタミンAなどの生理活性物質が含まれており、傷を修復する作用があります。

当院でもドライアイののワンちゃんで重度の角膜潰瘍を発症してしまったりなどのケースで使用します。

獣医師 田中