ならしの動物医療センター

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report 症例報告

鼠径ヘルニア

2021.07.20

本日は鼠径ヘルニアの症例です。

昔から左内股のところがプニプニと膨れていること確認できていました。

場所と腹腔内に押し戻せることから、腹腔内脂肪の飛び出た鼠径ヘルニアと診断されていました。

中・高齢になり、徐々にヘルニアが大きくなり、エコー検査で腸の脱出も認められてきたことから、

鼠径ヘルニアの整復手術を行いました。

術野の上部のふくらみがヘルニア部分です。

ヘルニア孔から腸が脱出していることが確認できます。

押し戻した後に縫合します。

これで手術完了です。

鼠径ヘルニアは脂肪の軽度の脱出であれば、本来目立った症状は無いですが、血流が阻害されると脂肪組織でもうっ血し、

炎症や壊死を起こすことがあります。

また腸や膀胱が脱出した際は腸閉塞や腸壊死、排尿不全など緊急的な状態になりやすいです。

ご自宅のワンちゃんで同様のふくらみがあった場合は一度checkをお勧めします。

獣医師 古田