鼻咽頭ポリープ
2024.06.28
今回は鼻咽頭ポリープについてです。
若齢の猫で慢性的な外耳炎を主訴に当院の皮膚科専門医診察を紹介され来院された猫です。
耳道内を確認すると左耳道に腫瘤性病変を確認。やや鼻閉症状を疑う症状も認め、レントゲン検査で鼻咽頭内に病変を確認。後日精査を行うことになりました。
全身麻酔下でCT検査を実施し、左耳道に腫瘤性病変あり、両耳とも鼓室包に占拠性病変を認め中耳炎の可能性、鼻咽頭に腫瘤も認める。
そのまま耳道腫瘤および鼻咽頭腫瘤の切除および鼓膜穿刺を実施し、鼓室包の洗浄を実施致しました。
病理検査では鼻咽頭ポリープと診断。
多くは若齢の猫で散見され、ウイルス感染や中耳や上部気道における慢性炎症の結果発症する可能性が示唆されております。
鼻咽頭ポリープの切除を実施している写真です。
切除後、再発しないかどうか治療を継続しながら経過観察していきます。
獣医師 田中