FDP検査
2017.12.23
本日はFDP検査についてご紹介します。 体のどこかで出血が起こると、まず血小板が集まって固まり、傷口を塞いで出血を止めます。 次にフィブリノゲンがフィブリンという物質に変わって、 血小板の隙間などを埋め、傷口を塞いで止血をします。 このフィブリンによって傷口が止血されることは体にとって有効なのですが、 このまま傷口に存在し続けると血流を阻害することになるので、体にとって有害になってしまいます。 そこでプラスミンという酵素が働きだし、血液凝固因子であるフィブリンを溶解していきます。 この現象を線溶現象(フィブリン溶解現象)といい、 そのとき分解された物質がFDP(フィブリン分解産物)です。 この検査はまず、血液を採取します。 次にラテックスの粒子にFDPが反応する物質を結合させて、採取した血液を入れます。 そして、FDPが集まってきてかたまりをつくる反応(ラテックス凝集反応)で測定します。 1:二倍希釈血清(検体)、2:四倍希釈血清(検体)、 5:陽性コントロール(絶対陽性が出るもの)、6:陰性コントロール(絶対陰性が出るもの) FDPは播種性血管内凝固症候群(DIC)、重症感染症、がん、心筋梗塞、脳梗塞、 肺塞栓症、胎盤早期剥離、妊娠中毒症、膠原病などが疑われるときに測定されます。 これらの病気でFDPは高値を示します。 今回の検査の結果は5μg/ml未満でした。(血栓を溶かす系統の酵素は活性化していないという結果です)