猫の健康管理
健康管理スケジュール
下記のスケジュール表を目安にして来院して下さい
なお地域の病気の発生状況により接種時期、種類、回数等は異なってきます。
ウイルス検査(白血病ウイルス・エイズウイルス)
ノミ・マダニの予防(1か月に1回)
マイクロチップの装着
フィラリア症
フィラリア症について
フィラリア症は、蚊が媒介して起こる病気で、犬ではよく知られていますが、実は猫にも感染することがあります。
フィラリア症に感染すると血液中の栄養分を吸って生きる細長いそうめんのような白い虫が心臓や肺の血管内に寄生します。
発見が遅れると死に至る確率の高く、治療方法も現在ありませんが、予防すれば100%予防できる病気でもあります。
フィラリア症の予防
- 血液検査でフィラリアに感染しているか確認
- 毎月一回の投薬
蚊の吸血期間は地域によって異なります。フィラリア症予防は継続が大切です。
ノミ・ダニ予防
猫にノミ・ダニが寄生すると皮膚炎や病気を引き起こします。また、猫に付いたノミ・ダニは人間も刺します。「今ついていないから」ではなくて、ノミ・ダニが付く前に「付かないように」しっかり予防しましょう。
不妊・去勢
なぜ不妊去勢手術が必要か?
ひとつは、望まれない不幸な動物を増やさないためです。
日本では、毎年引き取り手のいない多くの犬猫が人間の手で天国に送られています。この事実を考えれば、軽い気持ちで動物を繁殖させることは、できないはずです。
もうひとつの目的は、動物の健康とQOLを向上させ、人間社会の中で長く幸せに暮らすためです。手術により生殖器関連の病気が予防され、精神的にも安定します。不妊去勢手術は、飼主として責任ある選択、さらには、動物にしてあげられる最良の選択でもあります。
不妊手術
- どんな手術?
- 全身麻酔下で両側の卵巣と子宮を摘出します。傷も大変小さく、約1週間後に抜糸した後は通常の生活に戻れます。不妊手術を受けた動物は繁殖能力がなくなります。
- どんな効果があるの?
- 生後6ヶ月の性成熟前に不妊手術を行えば、異性の動物に対する性的行動はほとんどなくなります。
発情期特有の神経質な状態や鳴き声、発情に伴い出血などがなくなることは、家族として生活する上で大きなメリットです。
医学的には、子宮蓄膿症、卵巣嚢腫、乳性腫瘍などを予防することができます。乳腺腫瘍の予防には、手術時期もポイントです。ある時期を過ぎると予防効果は極端に下がります。
去勢手術
- どんな手術?
- 全身麻酔下で両側の精巣(睾丸)を摘出します。傷も大変小さく、約1週間後に抜糸した後は通常の生活に戻れます。去勢手術を受けた動物は繁殖能力がなくなります。
- どんな効果があるの?
- 生後6ヶ月の性成熟前に去勢手術を行えば、異性の動物や人間に対する性的行動(マウンティング)や縄張りを維持するための行動(マーキング)は、ほとんどの場合なくなります。
動物同士の喧嘩や攻撃性も大幅に減らせます。
医学的には精巣腫瘍、前立腺肥大、前立腺炎、肛門周囲腺腫瘍などの予防効果があります。
また、精巣が陰嚢の中に入っておらず、お腹に留まっている状態は、正常な場合に比べ、腫瘍になる可能性が8倍といわれていますが、これも手術により未然に防げます。
繁殖できない環境下での性衝動は、動物にとってもフラストレーションやストレスの原因です。去勢によってこうした問題から開放され、人間ともよい関係を築くことができるでしょう。
ベッセルシーリングシステム
当院では「縫合糸肉芽腫」の発生を予防するために「ベッセルシーリングシステム」を使用しての不妊手術を推奨しています。
「ベッセルシーリングシステム」とは縫合糸を使うことなく血管を処理する機械で約7mmまでの血管を処理できます。
これらのシステムを使用する事で極限まで「縫合糸肉芽腫」の発生を抑える事ができ、雄犬・猫の去勢手術ではほぼ100%予防が可能となりました。また、従来糸によって縫合していた時間の大幅な短縮が可能となり、動物に対する負担も大幅に軽減する事が出来ます。特に縫合糸肉芽腫の発生リスクの高いダックスフンド・チワワ・シーズー・マルチーズ・ヨークシャテリア・柴犬・レトリーバー犬などの飼い主さんには特におすすめ致します。
※ベッセルシールングシステムや超音波メスを使用しての手術は人間の病院では通常となっていますが、獣医科領域ではごく一部の施設でのみの使用となっております。